色たち日記

風俗通いをやめるための日記です。

一日中エッチなことを考えているわけではないにしろ

たとえば断酒。 一日の終わりに、本日もお酒を飲みませんでしたと伝える。 ささやかな励ましの取り組み。

私は、本日、風俗へ行かなかったと記す。 しかし、よくよく考えてみるとそもそも毎日行っているわけではない。仕事を終え明日も仕事が待っている憂鬱な夜に行こうとはさすがに思わない。週末になったら行こうかな、と考えているわけですらない。ひごろ風俗のことなど頭にのぼってくることは稀なのだ。

そらそうだ。一日中エッチなことを考えているなんて異常だ。いや、もしかしたらそういう人もいるのかもしれない。異常にも種類があるのだ。私も、そいつも、異常だ。

毎日の生活には、エッチなこと以外にも頭に浮かぶことはたくさんある。トイレに行かなくちゃ、ご飯はなにを食べようかな、部長はいやなやつだな、とさまざまある。仮にエッチなことを思ったとしても、ご飯を食べていたら忘れてしまうし、他にも浮かんでくるさまざまな事柄をいちいち押しのけてまで、エッチなことは浮かんでこない。

だから、風俗に行くのをやめようと、思ったところで、毎日の生活はあまり変化がない。なんというか「三日やめました」ということにあまり意味はないのだ。

最初にあげたお酒。いや、お酒は飲まないのでタバコにしよう。毎日毎日吸っているタバコをやめようと思ったら、毎日毎日が戦いである。一日一日の積み重ねに意味があるだろう。だからこそ毎日の励ましは重要だ。 私は毎日風俗へ行くわけではない。酒やタバコとは違う。私の生活の中で風俗へ行きたいと思う時間などごくわずかなのだ。しかし、生活のなかでときおり姿を現す風俗へ行きたいという気持ちに私はあっさりと従ってしまう。ここが大事だ。不意にやってくるこの気持ちとどう接するかについて、考えていかなければならない。

過去の行動を振り返ってみると、私は、たとえば週末の仕事終わり、ふっと風俗へ行きたい気持ちがわき起こる。いやいやと思う。でもちょっとだけ、という気持ちでHPをのぞいてみる。いいなあ、行きたいな。このあたりでもう駄目である。私は私の誠実さのためにいちどはスマホの画面を閉じる。2、3回呼吸するとまた開いている。おそらく、もうすでに行かないと損をする気すらしている。閉じたり開いたりを繰り返し、嫌な気持ちになってくる。なにも考えたくなるなるのだ。とりあえず電話してみようと、お店に電話する。とりあえずなどない。店員が出て、おしまいである。気持ちよくなって、暗い気持ちで家に帰るのだ。